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□ オーロラの彼方へ □

星野道夫 著

PHP出版

星野道夫は写真家。カムチャッカ半島でクマに襲われて死亡したカメラマン。結構有名な人です。

 この人は本当にアラスカが好きで、アラスカの写真をいっぱい遺しています。正直、自分には写真のことなんてこれっぽっちもわからんが。彼の写真はどれも、「もう、アラスカ好きやねん!!」という感情がスタンド(ジョジョ)の形をとって現れている気がするね。風景ひとつ、動物ひとつ、オーロラひとつ取ってみても、グッとくるものアリ。

 でも彼の写真もさることながら、俺は彼の経歴というか、人物というか、とにかくそういうものにえらく惚れこんでます。彼は二十歳くらいの頃に、アラスカの何とか村の村長さんに手紙を出して(正確な宛名がわからなかったそうで、「アラスカの何とか村の村長さん」という宛名で出したらしい)。「その村に滞在したいのですが」という文面だったみたい。そしたら半年ほどして返事が返ってきて、「いつでもいいからきなさい」と。彼は単身アラスカに渡って、その村長さんの家で一ヶ月を過ごしたとか。

 これだけでも俺にはびっくりだけど、彼はオーロラを取るためにひとりで山に入り、カメラに収めるまで一ヶ月オーロラの出現を待ったり、アラスカの海をひとりカヌーで行き、氷山崩壊に巻き込まれて転覆しながらも生還したり、と正直怖い。「お前人間かよッ」と思う部分まである。

 けどこれだけ写真というかアラスカにかける情熱がすごいからこそ、万人を感動させる写真が撮れたのではないかと。

 俺の尊敬する人。星野道夫、熱い。俺も彼のような冒険家になりたいね。うん。アラスカいきてー。

 ちなみにこの本は "Michio Hoshino Dreams" シリーズの第1巻。全5巻あります。

□ くらのかみ □

小野不由美 著

講談社

小野不由美のミステリはつまらない。いきなりこんなこと言ってスンマソン。でも『黒祠の島』でそんなのわかりきったことじゃないかーって個人的感想で申し訳ねッす。

 4人いたはずの子どもたちが、四人ゲーム(四人が部屋の隅に立って、端まで歩いていって次の者の肩を叩くという、例のアレ)が終って見ると5人に増えていて、それは座敷わらしなんだけど、当人達にはそれが誰だかわからない……って、この辺はまぁ良しとしよう。正直、面白そうではある。

 この座敷わらしを中心にして物語が進んでいくのなら、もっと惹きこまれるストーリーになったはずなんだけどなぁ。この物語は児童書でありながら、ミステリです。当然物語は「現実に起こった事件の犯人探し」に終始することになる。いや、良いんだよ、別にミステリを書きたければ書いても。でも書くならもっと完成度の高いものを書いて欲しいわけで!

 まず、事件に派手さがない。華が無い。ものすごく地味ィな事件が起こる。ついついのめりこんでしまう謎は、残念ながら無い。これは児童書ということで陰惨さが抑えられていると言った方が良いのかもしれないけど、今度は逆に、児童書にしては状況把握が難しすぎる部分が多すぎる。子どもたちが事件の捜査をはじめるわけだけど、それがとてもわかりづらーい文章で進むため、全体像がかなりわかりづらーくなってしまっている。このわかりづらさは、子ども向けということで省略した結果なの? いや、それにしても子どもにとっても難解な事件だろ。結局小野不由美は、どの世代をターゲットにしていたんだ?

 そしてクライマックスの犯人あて。これは『黒祠の島』にも当てはまることだけど、犯人の影が薄すぎる!! 正直言って、「この人が犯人です!」といわれても、「えッ、だれ??」と疑問符が頭にのぼるだけである。というよりも、容疑者全員の影が薄すぎる。それは子ども達を中心にストーリーが展開していくからだろう。まったく容疑者たちの描写が存在しない。児童書としてなるべく複雑な描写を避けたのはわかるが、これではそもそもミステリとして成り立っていないだろう。はやみねかおるの『夢水清志郎』シリーズを見習いなちゃい!! だめでちょ!!

 批判ばかりになってしまいました。ファンの人ゴメンナサイ。でも言っておきますが、オレも小野不由美のファンなんだからー(らー、らー、らー……)!! ただ彼女がミステリを書くごとに、オレから小野不由美が遠ざかっていくことは否めません!

 最後にもうひとつだけ言わせて! 座敷わらしをもっと前面に押し出してくれ! 確かに座敷わらしは事件に関わってくるけど、なんやねん、あの関わり方は! 犯人同様、座敷わらしの存在感も薄すぎ!!

□ 模倣犯(映画のほう) □

宮部みゆき 原作

森田?? 監督

何だこれ? まじサイテー。金もらっても見る価値ない。時間の無駄。監督才能なさすぎ。宮部みゆきは何故この監督を選んだのか。人選ミス。

 原作はなかなか興味深い。3部に別れたストーリーテリングもさることながら(多少文章がまごついていて、うえッとなるが……つまり下手ってこと)、テーマも『被害者の家族』に焦点を当てていて、他のミステリとはちょっと違った感覚で読ませる物語になっている。分厚い割りに一気に読める佳作です。

 しかし映画版は、監督がテーマを誤解しているとしか言えない。重要なのは『被害者の家族』であり、決して犯人サイドではないということ。もちろんそれも大事だし、物語の肝なんだけど。主人公の塚田くんと有馬さん、あとあの高校生の女の子(塚田くんを付回す)など、彼ら登場人物が描かれてこその『模倣犯』なのに。なんで映画版はピースばっかりカメラに映っているの? なんで最重要テーマである『被害者家族の苦悩』を撮らなかったの??

 あと下らない監督のこだわりが多すぎる。そのおかげで物語がより一層わかりづらくなっている。そもそもあの辞書2冊分の原作を2時間枠におさめるというのが土台無理な話。その上になぜ、細かい監督こだわりのシーンを入れねばならぬのだッ!! 意味がわからない。

 まだまだいくよーッ。ストーリーに盛り上がりがない。淡々と進みすぎ。普通なら絶対に盛り上がるはずの、真犯人告発シーンも、なんで中居くんはあんなに冷静なピースを演じているんだ? 逆に違和感がありすぎる。原作通りの方が盛り上がったろうさ!! あの静寂は監督の指示なのかい? そして有馬さんとの会話だって「?」の連発。クサい台詞が浮ついている。あとピースのショボイCG。あれは誰もダメだしをしなかったのだろうか? いまどき、あんなの子どもでも騙されない。誰も喜ばない。正直こういった一連のラストがもっともダメな部分。もう映画の製作を投げ出したとしか思えないような……。

 さらに極めつけは、ラストのラスト、有馬さんがピース(中居くん)の●●を抱えあげるシーンのピースの独白。お前結局最後は反省してるんやんッ!! これまで映画で描かれてきたストーリーが、ここで全て台無しになってしまっている。ピースは悪のはずでしょう? 人を人と思わないのがピースだったんでしょう? 最後に反省してしまっては、結局ピースも人間ってことじゃないか! 人を見下しているピースが人になってしまっては……痛いです。感動も何もないから、さらに痛いです。あんなふうに反省しない方が説得力あったよ。有馬さんに出会って改心したなんて安っぽすぎる。

 劇場へ見に行った人がかわいそう。お金の無駄遣い。ここまでボロクソに言われる『模倣犯』に興味をもったら、今すぐレンタルビデオ屋へ!w

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