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□ ホンマにトルコ!! □

□ 1週間め。 □

『イルハン・マンスィズの国』

1週間め。『イルハン・マンスィズの国』 C

「お茶飲みなさい」「リンゴ茶飲みなさい」「リンゴ茶、リンゴ茶」「チャイ・イスティヨルム?」

 トルコではこんな風に声を掛けられることがあります。
 ま、イスタンブールのような大都市で、いきなりこんな風に声を掛けるのは間違いなく"ボタ"(ボッタクリのこと)だろうけど。宿を探して歩いているときにロビー(そんなものがあれば)でとか、レンタバイク屋にいったときにこうすすめられたりとか……、とにかくトルコの文化でお茶(チャイ)は欠かせない存在なワケです。

 ま、とは言っても、お茶がその国の文化と接していない国なんて……聞いたことないけどね。なんというか、トルコのお茶はちょっと変わっているといったほうがいいのかな。チャイグラスという専用の入れ物があって、そこに紅茶(のようなもの。厳密に紅茶なのかは知らない)をたっぷりと注いでくれます。熱いお茶なのにガラスの容器なので、はじめてみたときは「爆発すんじゃね!?」とドッキリさせられました。振り向いたら「ドッキリ」という立て看板がありました。ウソです。

 ともかくそうして淹れられたお茶に、トルコ人はなな・なんと大量の砂糖を入れるのです!

 そう、こんなふうに……。↓


 僕のグラスに紅茶を淹れてくれたオッチャンは、上目遣いで僕の顔を見つめた。2人の間に漂ったのは、春風が運んでくる陽気でかつ若々しい、芳醇な果実の薫りだった。くすぐったい時間が流れ、2人の頬は紅潮し、やがてオッチャンは言った……。

「……入れてイイ? ねぇ、入れてイイ……かな(砂糖を)」

 僕は自分の頬が激しく熱をもち、情熱がほとばしる寸前なのを感じ取っていた。そしてそれを感じ取ったという事実が、ますます僕の頬を赤く染めていった。僕は自分の感情を抑えつけることが出切る筈もなく、気がついたときには言葉が一人歩きを始め、オッチャンの胸の中へと飛び込んでいったのである。

「お・お願い……、入れて……下さい……(砂糖を)」

 恥ずかしさのあまり、最後の方はもう言葉という定義から外れさっていた。オッチャンは突如として荒々しくなり、渾身の力を込めて突き入れてきた(砂糖を)。そのとき僕を襲ったのは、言い知れぬ恐怖だった。それはこれまでに感じたどの恐怖よりも、いやどの感情よりも異質で荒々しい感覚だった。僕の口からこぼれ出た次の台詞は、おそらく自分の深層意識の中に鎮座していた弱い心が表層に姿を現した結果だったのだろう。

「ま、待って! お願い、優しくして!(お茶がこぼれるから) そして、入れすぎないで(砂糖を)。……おかしくなっちゃう!!(味が)」

 オッチャンは一瞬打ちひしがれたような表情を見せたが、直ぐにいつものはにかんだ微笑みを見せて、優しく頷いたのだった……。


 なんだこれ。↑


 なんかページ数が押してるので、お茶(チャイ)のことは簡潔に記すことにします。なんでこんなにページ数が足りなくなっているのか!? 不思議でしょうがないです。

 ま、そういうわけで、トルコのお茶は専用のガラス容器に入れます。そして砂糖をいれます。角砂糖で2個が普通みたい。だから甘いです。でもすごい人は無茶苦茶な数を入れます。ちなみに自分、甘い紅茶は大嫌いだったんですけど、このトルコ旅行で「紅茶に砂糖もいいな!」と思うようになりました。トルコ滞在の間は必ずお茶と砂糖はセットだったくらい。これは切っても切れない、オレとオッチャンのような関係です。

 このチャイ、いくつか種類があって、特によく飲まれているのは普通のチャイとリンゴ茶です。リンゴ茶は日本で飲まれているアップルティーとは似ても似つかない飲み物で、どちらかというとリンゴジュースに近い感じ。リンゴジュースを暖めたら、あんな感じになると思う。

 これがまた美味いです。淹れてくれる人によって薄かったり濃かったりするけど、オレは断然濃い目が好き! ビタミンCをたっぷり取っているような気になる(あくまで気になるだけ)。このリンゴ茶、粉状で市販されていてどこにでもおいてあります。もちろんお土産にもあります。興味がある人、トルコに行ったら是非飲んでみてくださいな。でもトルコだけじゃないかな? あそこらへん、つまり中近東の国ならどこでも飲めるかも知れませんネ。ケバブだってトルコだけじゃなく、ブルガリアやシリアなどでも普通に食べられるし。
ま、とにかくチャレンジ! リ・ン・ゴ・茶!!

トルコ料理エッセイ第3回は『お茶(チャイ)』でした。……なんか旅行記というよりも食べ物記になってきてるな。

これからトルコへ行く方へのアドバイスC
チャイを飲むなら砂糖を入れて! リンゴ茶飲むならちょい濃い目!


↑ チャイの画像がないので、トルコは世界遺産の街・サフランボルの猫をお楽しみください。
ちなみに件のチャイグラスはお土産に最適! 日用品屋で買うと安いです。

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