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□ 第1部 [ ベランダ ] □

□ Veranda □

(ベトナム編)

『メコンデルタの人々』:A

そして二日目が終る。

「えッ、もう終わり?」と思われたことだろう。

 ズバリ、その日は何をしていたか?

 実に言いにくいのだけれど、お寺にお参りしてカンボジア国境を丘の上から眺めた後は、ずっとカントーという街を目指してバスに揺られていました…。しかもやはり地獄のような悪路で…。

 で、その街についたのは、夕方になってからだった。チャウドックと比べると大きな街だったけど、それでもサイゴンとは比ぶるべくもない…。

(バイクの数だけは、サイゴンにも引けを取らないかな)

 と思ったけど、「んなわけないやん!」、と自分で自分に突っ込む。


 ところで、雑用係として同行したランガンという少年と仲良くなった。

 言葉は全く通じないが、何か話し掛けるとニコリと笑ってくれるので、彼の言葉も全く分からないが、僕もニヤリ(←擬態語の違いに注目!)として笑ってしまう。

 笑顔の魔力って恐ろしい…。  その彼と、カントーの街を歩いているときに遭遇した。

 僕は帽子を探していた。ツアーの途中でどこかに落としてきたらしいのである。強い日差しの下では、やはり帽子がないときついのさ。

 ランガンが何事か言ったが、さっぱりわからなかった。僕はとりあえず、

「帽子を探しているんだけど、お店知らない?」(←何気に英語だよ!)

 と聞いてみた。

「?」

 ランガンはわからない。僕はジェスチャーを交えて、もう一度言った。

「えぇと、帽子、キャップ、ハット! ショップ!

 もはや単語の羅列…。

 僕は帽子を頭にかぶるジェスチャーをしたり、頭をなでたりして、懸命に言いたいことを伝えようとした。

 すると、その熱意が通じたのか、ランガンは、

「アーッ!」

 と頷いて手を叩いた。

「そう! それだよ、それ!」

 ランガンの嬉しそうな表情に、ついついこちらも興奮しちゃうんだよね…。

 言葉が通じなくても言いたいことが伝わったときの嬉しさといったら、あなた! そりゃもう、言葉では言い表せないよ!

 ランガンは言った。

「シャンプーッ!?」

「ちゃうねんッ!!」

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